朝からママさんが走り回っています。
「靴下がないよぅ!靴下がいなくなったよぅ!」
洗面所からリビング、2階の部屋まで、あっちこっち
行ったり来たりです。
「さっきまで手に持ってたのに!」
そう、少し前まで、
確かにママさんは手に靴下を持っていました。
手に持っていた靴下を
無意識にどこかに置いて
どこに置いたか分からなくなっています。
この、無意識に置いた物、
めちゃくちゃ見つけ辛くないですか?
携帯電話やリモコン、アクセサリーや腕時計など、
一度手に持った物を
無意識にフッと一旦置いた途端に
どこに行ったか分からなくなる。
まるで魔法のようです。
「ああ!!悔しいよ!!
置いたのは私なのに、なんで私が見つけられないんだ!
どうせなら誰かに隠して欲しかったよ!」
もう、訳の分からないことを言っています(笑)
出勤前は時間がありませんからね。
自分の無意識からの挑戦を受けて、
じっくり謎を解いている時間はありません。
ママさんは最後の手段。
“諦めて別の靴下を出す“という手段を使いました。
ママさんが、数分前のママさんに負けた瞬間。
魔法が解けました。
ふと向き直って視線を伸ばした先に
最初に手に持っていた靴下が現れました(笑)
「あああ!!ひどいよ!!
私は私の味方じゃないのかい?酷い仕打ちだよ。」
ママさんは自分に完敗し崩れ落ちました(笑)
「もう許さないよ。
私はあえて後から出した靴下を履くよ。
最初のやつは片付けてやる!!」
よく分かりませんが、
仕返しをしているつもりのようです。
それでプラマイゼロに、なったんでしょうかね?(笑)
実は僕は最初から、
靴下がどこにあるか知っていました。
僕が今ころころしているグランマのお部屋。
ころころしている僕を見て
手にしていた靴下を一旦脇に置いて
ケータイで写真撮ってたでしょ。
そのあと靴下を置いたまま
2階に着替えに行きましたよね。
僕はずっと靴下と一緒にいましたよ(笑)